2016年6月13日月曜日

訓練を始めるにあたり、具体的にどう準備したら良いかを説明します。

「具体的になにから準備をしたらいいですか?」 っていう質問をいただくことがあります。

準備の仕方は人それぞれでしょうが、まずは訓練地の「下見」をするのがいいのではないでしょうか。

僕は日本で働いていたときに知り合いになった大学教授ご夫妻がカナダのサスカチュワン州のサスカトゥーン在住ということで、「サスカトゥーンにおいでよ」というお言葉に甘えて実に軽い気持ちでサスカトゥーンに行ってパイロット訓練を受けることにしました。 

下見なんかしていません。 いきなり行きました(笑)。 若かったし、行動力はあったほうだと思います。 それに、アメリカで1年間留学した経験もあったため、「同じ北米だし、なんとかなるだろう」と思っていました。 これが間違いでした(笑)。

サスカトゥーンは日本人なら学校の地理の時間に習う「プレーリー地帯」にある都市です。 まっ平らです。 一旦空に上がると360度地平線が広がる場所です。 なんだかダイナミックで夢がありそうに思うでしょう? 

僕がサスカトゥーンに行ったのは2002年の2月。 真冬です。 まさかサスカトゥーンは気温が摂氏マイナス30度とかに平気でなる場所だなんて知りませんでした(完全にリサーチ不足)。 鼻から空気を吸い込むと鼻毛が凍りつくような場所です。 車を買うお金なんて持っていませんでしたから、交通手段は専ら自転車。 マイナス30度であっても自転車で空港まで通いました。 片道45分。 幸い、サスカトゥーンの雪はさらっさらで、自転車で走っても全然滑りません。 なので、顔にスカーフを巻いて覆い、毎日片道45分かけて前述の大学教授夫妻が見つけてくれたフライトスクールに通いました。 スクールに着く頃にはスカーフは自分の息から出た水分が凍ってぱりっぱりになりました。 今ではいい思い出です。

訓練自体は決して悪くありませんでしたし、自家用操縦士の資格も取れたし、4月を過ぎる頃になるとだいぶ気温も上がってきて生活の質も上がりました。 まあめでたしめでたしという感じです。

「また自家用操縦士訓練を受けるとしたらサスカトゥーンに行く?」と聞かれたら、答えは「絶対行かない」となるでしょう(苦笑)。 次回は絶対にスクールの下見をしてから決めると思います。 下見となると航空券代金もかかるし、滞在費もかかる。 それに仕事をしている人だったら休みも取らないといけない。 面倒ではありますが、とても大事だと思います。 

航空留学を思い立ったら、まずはネットで情報を調べると良いでしょう。 アメリカやカナダのフライトスクールのウェブサイトがたくさんあります。 カナダであれば、日本から近いブリティッシュコロンビア州が人気です。 

バンクーバーにある
Boundary Bay Airport
Abbotsford Airport
Pitt Meadows Airport
Langley Airport

またはビクトリアにある
Victoria Airport

などにあるフライトスクールから選ぶのが良いでしょう。 ブリティッシュコロンビア州が良い理由としては:

  • 日本から近い西海岸
  • 冬でも気温が思ったほど下がらないし、雪もほとんど降らない
  • アジア人が多く、馴染みやすい
  • 海、山、川、湖と地形の種類に富み、パイロットの訓練地としては良い
  • 複雑な空域とシンプルな空域が入り混じっていて、これまたパイロットの訓練地としては最適

といった感じです。  また、どこのフライトスクールにもだいたいは日本人の教官が一人か二人はいるようなので、英語やカナダでの生活に不安がある方には日本人教官がいるスクールを選ぶのが得策でしょう。 日本語でウェブサイトを開設しているスクールも多くあるようです。 

こう言ってはいますが、ブリティッシュコロンビア州でないとダメというわけではありません。 他の州にもその州の良い所・悪いところがあります。 例えばブリティッシュコロンビア州は他州に比べて生活費・税金が高い、などです。 なので、そういったところも含めて訓練地を選ぶのが良いでしょう。

ということで、まずは一度観光を兼ねて下見に来ると良いと思います。 そしてフライトスクールを訪ね、discovery flight、またはfam (familiarityの略)flightなどの「お試しフライト」をすると良いと思います。 

お試しフライトはだいたい30分くらいの短いフライトで、教官が隣に座り、ご自身は機長席(左席)に座ります。 空港を離陸し、訓練空域などに入ったら実際に操縦桿を操作して飛行機の操縦の体験が出来ます。 最初はきっとなにがなんやら分からないと思いますが、それはそれでオッケー。 皆最初はそうです。 教官はきっとなにもなかったかのようにちゃちゃ〜っとすべてを処理してくれるでしょうから、面倒なことは教官に任せ、ご自分は純粋に初めての小型機でのフライトを楽しんでいただければ良いと思います。 フライト後はフェイスブックのプロフィール用の写真の撮影もお忘れなく(笑)。

下見・お試しフライトをすることで、いろんなことが見えてきます。 具体的には:
  • スクールの雰囲気
  • スクールがある空港の立地条件等
  • スクールの教官やオフィススタッフの対応
  • 施設や設備の状態
  • 学生の質
等です。 これらはやっぱり一度現地に足を運ばないとわかりません。 これから大金をはたいて長い時間お世話になるスクールです。 しっかりと時間をかけて、質問をぶつけてから選ぶのが最善だと思います。

僕はビクトリアにあるVictoria Flying Clubで訓練を受け、事業用操縦士、教育証明、多発限定解除、計器飛行証明、を取得しました。 

「どうしてビクトリアを選んだんですか?」

という質問をよく受けます。 これの答えは次回。


(つづく)

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